これまで2冊ご紹介してきましたが、
今回はちょっとジャンルを変えて
伊藤亜紗 「目の見えない人は世界をどう見ているのか」
2015年に発行されていて、少し前に雑誌にも載っていました
初めて障がいについて書いてる本を読みました
自分が想像していたものと、かなり違っていて驚いたたり
そもそも知らなかったり新しい発見ばっかりでした
例えば、「見える人」と、「見えない人」の空間の捉え方
第1章にでてくるエピソードで、大岡山駅から研究室へ向かう道中、「大岡山はやっぱり山で、いまその傾斜をおりているんですね。」といい、それを聞いてかなり驚いた
作者にとってはただの坂道と認識していたため、驚いたと書いていました。
私も読んでいて、昔山があったんだなっとたまに思うくらいで坂道を登ったり降りたりするときに、山の斜面を移動してるとは考えたこと無いなと思いました。
その後の分析に、見える人は坂道を歩きながらさまざまな情報が入ってくる
道の両脇にあるお店だったり、看板、人あるいはスマホを見ていたり、そこを通る通行人には、自分がどんな地形を歩いているかなんて想像する余裕もない
それに比べて見えない人は情報量が少ないため脳の中に余裕がある
「視野を持たぬゆえに視野が狭くならない」
文中の言葉です
情報がありすぎて、見えないものがでてくるのか〜なるほど!っと思ってしまいました。
他にもびっくりしたのは美術鑑賞の方法です。
「ソーシャルビュー」という鑑賞方法で、
見える人と見えない人でグループを組む
グループで作品の前にたち、作品について語り合う
触ったりできないので、言葉で語りながら作品を鑑賞していくというものです。
私は今まで身近に見えない人がいなかったのでそういった鑑賞方法があることや、まして美術館にいくということすら知りませんでした。
知らないことばかりで恥ずかしいです。。
この作品をみて話す、結構難しいそうじゃないですか?
美術作品を見るときは感想を話したりするけと、何が描かれていて、どんな色で質感で感じかなど言葉にする事って無いですよね
この鑑賞方法だと見える人も作品をよく見て考えて、感じてそれを伝えようとする事で感性だったり伝える力も鍛えられて凄いいいなと思いました。
他にもなるほど、と思うことが沢山あったのですが、文書にするって難しいですね
新しい発見ができるので面白いかったです!
そして美術館に行きたくなりました笑
是非読んでみてください^ ^